小滝(おだき)俊之船長にイサキ釣りのコツを訊いた。「食いの悪い時は、付け餌にオキアミがあると良いです。仕掛けによっても食いが違ってきたりする。良い時は、ウィリーでシャクった方が食いはいい。餌なしで手返し良く。日によってやってみないことには判らないですけどね」と船長。一日ずっと同じ仕掛け、同じ餌でもある程度釣れるのだが、釣況に則した仕掛けや釣り方の見極めが出来れば、釣果は自ずと伸びるとのこと。「いっぱい釣るコツは手返しで、1匹掛かってもすぐには上げないことです。あとは手前マツリさせないことですね」と非常にシンプル。タナについては「食いが良くなるとどんどん上がってきます。食いが落ち着いたら、タナを上げて自分で探ってみるのが大切です。例えば船頭が指示ダナで20mから30mって言っても、その上へとシャクってきて全然構わないんですよ。上に上にシャクって来ないと釣れない釣りです」。この事実、中・上級者の方々でも意外とご存じない“探る釣りの基本”なので明記して置きたい。但し指示ダナより下の層のサーチは無意味なだけでなく厳禁なのでご注意頂きたい。安定の好釣果、ビギナーでも間違いナシ!「例年より数はいっぱいいます」と船長も太鼓判のアジ・イサキリレー。この日はトモ(船尾)の市原さん(市原市)はアジ16匹にイサキ45匹。お隣の積田さん(市原市)はアジ14匹にイサキ46匹と、共にイサキ初挑戦ながら大健闘。クーラー満タンで恵比寿顔の帰港となった。取材日前日は大アジと大イサキが“大漁”だったのを受けて「潮のちょっとした加減で釣れ方は変わるんですが…」と苦笑いの船長だったが、取材後も“好釣”は継続中で竿頭はイサキ131匹と爆釣の知らせも届いた。梅雨ナギで海は穏やか、旬の味覚のアジもイサキも良く釣れ、“ゲストフィッシュ”のゴマサバも旨いと来たら行かない理由はない。抱卵した梅雨イサキと脂の乗った夏アジを求めて、クーラーずっしりの大釣りをお楽しみ頂きたい。