かくして、この日の竿頭は、本ガツオ6匹の他にサバやムロアジをたくさん釣った渡辺さん。実は連日のシケ続きでカツオたちがコマセを忘れ、シラスを追っていた取材日。釣果としては谷間のタイミングとなってしまったが、その後の好天続きで再び魚がコマセに慣れ、船中半数の釣人がツ抜け(10匹以上)を達成するなど最盛期らしい釣果情報も届いた。帰着後、クーラーに氷を追加して、使った仕掛けやコマセの代金と乗船料を支払う。大切に持ち帰ったカツオを釣ったその日に味わえるのは釣り人の特権。昨今では鱗の引き落としや頭の切り落とし方、背びれの外し方もインターネットで簡単に調べられるようになった。豪快な釣り味と、旬の豊かな食味。我慢することの多い2021年の夏こそ、紺碧の海上とご自宅の食卓で釣り人の至福を満喫して頂きたい。